エリザベス女王一周忌 ~競馬をこよなく愛された女王~

ライターPOINT DE VUE JAPON 編集部
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9月7日、一周忌を迎えられたエリザベス女王陛下。あらためて哀悼の誠を読者と共に捧げます。その色褪せぬ数々の功績、多くの人々から支持された生き方をご紹介します。
今回はエリザベス女王がこよなく愛された競馬の思い出を振り返ります。

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女王は大の馬愛好家で、よくダービーを観戦されていました。エプソムでの重要なダービーの一つが、特別に≪ダイヤモンド・ジュビリー・コロネーションカップ≫と名前を変えられて行われました。
イギリスとコマモンウェルスの人々の注目は、エプソムと、そのダービーに集まっていま した。トリビューンの上へ位置した、グイーンズ・スタンドは、ダッチェス・スタンドと同様満員です。グランドスタン下の芝生の上にも人がいっぱい。この一般客用のスペースでは、シャンペンはビールに姿を変えたものの、その熱気は変わらないもの。

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20万人もの国民が、エリザベス2世の祝典レースを見ようと訪れたこの6月2日、女王祝典にちなんで、2レースに特別の名前が付けられました。ダイヤモンド・ジュビリー・ハンディキャップ、そしてこの日一番の注目レースであるダイヤモンド・ジュビリー・コロネーションカップです。
このあと数分後に、馬達が喝采の声を浴びながら勝利を競い合う事になるこのコースの上を、王家のリムジンが遡って行くに連れて、観衆から沸き上がる歓声が高まっていきます。 女王に向けて振られる何千もの国旗とジュビリーの旗。

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王室席の入り口の前で、ベントレーから降り立たれた女王陛下は、エディンバラ公とともに国歌の合唱をお聞きになりました。演奏はイギリス海軍、歌は、パールカラーのタイトドレスに身を包んだ、メゾソプラノの歌手キャサリン・ジェン キンス。彼女の歌声に観客の声が重なって行きます。女王は微笑みを浮かべられ手を振って挨拶をなさりながらご自分のお席へと向かわれます。

エリザベス2世は、ご自分の馬がこのイギリスの5大クラシック競争で唯一女王の持ち馬が未だ優勝していない、ダービーに出場しない事もあり、さらにくつろがれていましたが、女王の厩舎のトレーナーであるマイケル・ベルから、将来有望の4歳馬Set To Music (セット・ トゥ・ミュージック) のヘイドック競馬場でのレースの結果報告を待ちきれないご様子でした。結果は2位。これでは馬主がレースを逃しても悔いはありません。

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女王はボックス席を離れて、ダイヤモン ド・ジュビリー・コロネーションカップの出乗馬を見に行かれました。 同行したのはフィリップ王子、ジョン・ワーレン彼は女王のダービーの顧問であり、同時に厩舎のマネージャーでもあります。彼は女王と親しい間柄で、彼のはっきりとした物言いとユーモアのセンスが女王のお気に入りでした。

イギリス海軍のトランペットの音が鳴り響きこのレースに中世の雰囲気を添えます。競走馬がゲートイン。王室のボックス席では皆双眼鏡をタッテナムコーナーに向けて、馬の姿が見えてくるのを待ち構えています。最期の素晴らしい追い込みで、エイダン・オブライエン調教、そして彼の息子ジョゼフが騎手の、セント・ニコラス・アビーがレッドカドーに僅かな差で優勝。

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女王自らトロフィーをお渡しになりました。ジュビリーにふさわしく、優勝カップは銀の王冠が施されたものです。女王へも、エプソム競馬場での勝利馬、そして最も記憶に残る場面を集めて作られた、紫のスウェードで表装されたアルバムが贈られました。

次はこの日最期の第5レースです。エリザベス女王が幸運を運んできたのでしょうか、勝者はジュビリー・コロネーションカップと同じでした。史上初めて、父と子、調教師と騎手が一緒に5大クラシックの勝利をおさめたのでした。大変ご満足な様子で、この記念すべき日にエリザベス女王は新しい競馬界の時代幕開けの名付け親となられたのでした。

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