正仁親王妃華子さまは、常陸宮正仁親王の妃であり、皇室ファンの方に根強い人気を誇る皇族の方です。
戦後に解体された旧華族家出身の方で、皇室に嫁いだ唯一の方といわれています。穏やかで気品溢れる姿は「皇族の妃にふさわしい方」とまで表現されるほどです。
今回は、正仁親王妃華子さまについてご紹介します。
正仁親王妃華子さまってどんな人?
Embed from Getty Images正仁親王妃華子さまは、旧華族の出身です。ご実家は津軽藩の14代当主であり、名家の女性としての気品が度々見受けられる魅力的な女性でした。
昭和天皇の次男であり、現上皇の弟である正仁親王のお妃候補として推薦され、一度のお見合いで婚約が満場一致で内定した過去もお持ちです。
お若い頃からそれほどに魅力あふれる女性であり、お年を召した現在も凛とした高貴なお姿でいらっしゃいます。
華子さまは、大変な愛犬家としても非常に有名です。日本動物福祉協会の名誉総裁を務めており、現在も2匹の愛犬を飼われています。
気さくなお人柄で正仁親王とお互いに支え合う姿にも目が離せません。
正仁親王妃華子さまのプロフィール
Embed from Getty Imagesそれでは、まずは正仁親王妃華子さまの基本的なプロフィールから確認していきましょう。ここでは、宮号・お印・身位を順にご紹介します。
常陸宮正仁親王妃
華子さまは常陸宮正仁親王の皇妃です。正仁親王は昭和天皇の次男であり、現上皇の皇弟にあたります。
常陸宮家は、華子さまと正仁親王がご結婚された際に創設された宮家です。
1947年に施行された皇室典範に基づき、戦後は4つの宮家に縮小されていましたが、そこへ初めて新設された宮家でもあります。
宮邸は渋谷区東にあり、宮家の中で唯一、赤坂御用地に宮邸を持ちません。正仁親王と華子さまの間に子女はいないため、常陸宮は断絶する見込みです。
お印は石南花
お印とはいわゆる皇族を表すシンボルのようなものであり、身の回りのお品物に用います。皇族の男性は樹木、皇族の女性は花の名前をお印として持たれることが慣例です。
一般的に、お印はその方を象徴するようなものが選ばれます。正仁親王妃華子さまのお印は石南花(しゃくなげ)です。
石楠花は大輪の花を咲かせる樹木であり、「花木の王」とも呼ばれています。
高山に自生し、厳しい環境でもブレずに咲き誇る様子から神聖なものとして扱われることも多かったようです。
斜面や岩場などに咲くことが多く、採取しにくい・なかなか手に入れられない様子から「高嶺の花」の由来となりました。
石楠花は樹木ではありますが、花が咲き誇ると葉よりも花に埋め尽くされる様子が見られます。
華子さまはお若い頃から芯があり、旧華族ということもあってか非常に気品溢れる様子が素敵な女性でした。
まさに「高嶺の花」の女性であり、「皇族の妃にふさわしい方」といわれるのも納得です。石楠花は、華子さまのお人柄を表したピッタリなお印だといえます。
正仁親王のお印は「黄心樹(オガタマノキ)」であり、古代から神聖なもの・縁起の良いものとされていた樹木です。
石楠花も古くから神聖なものとされていたことがあるため、お印を決める際には関連性を兼ねていたのかもしれません。
身位は親王妃
正仁親王妃華子さまの身位は親王妃です。親王妃とは、文字通り親王の妃のことであり、皇族の女性に与えられる称号を指します。
正仁親王の妃であり、2014年には金婚式を迎えられました。お二人の間に子女はいませんが、お互いに支え合っておられる様子がお二人のお言葉から見受けられます。
正仁親王妃華子さまの生い立ちは?
Embed from Getty Imagesここまでご紹介してきたように、正仁親王妃華子さまは元から皇族であったわけではありません。ご実家は津軽藩の当主であり、旧華族出身です。
ここでは、華子さまの生い立ちを確認していきましょう。
1940年に誕生
正仁親王妃華子さまは、1940年に誕生されました。1940年というとまだ戦争が活発であった時代です。
しかし、幼かったことから戦時中の記憶はあまりないそうで、金婚式では「戦争の怖さを体験したことはない」とおっしゃっていた経緯があります。
伯爵・津軽義孝の娘
正仁親王妃華子さまは、津軽藩第14代当主である津軽義孝の娘です。第四女にあたります。
津軽藩は、現在の青森の西部を領していました。明治維新後には華族となり、伯爵家の称号が与えられています。
津軽義孝は養子ですが、その母は第12代当主である津軽承昭の娘です。高松宮妃喜久子さまのはとこ姪にあたります。
旧華族の出身
正仁親王華子さまの出身である津軽伯爵は旧華族であり、華子さまは旧華族の中で皇室に嫁いだ唯一の方です。
華族とは近代日本の貴族階級のことであり、明治維新で推し進められた四民平等によって生まれた身分です。
一般市民の中でも国家に多大な功績をあげた者に与えられる身分であり、津軽藩の一族も功績を讃えられて伯爵の位を授かりました。
1947年の日本国憲法の施行により、華族は解体されたため、旧華族という名称がついています。
正仁親王妃華子さまの学歴は?
正仁親王妃華子さまは、皇族御用達ともいえる学習院で初等科〜女子短期大学を卒業されています。
ここでは、華子さまの学歴を確認していきましょう。
学習院初等科
正仁親王妃華子さまは1940年に誕生されたため、女子学習院幼稚園には入園しないまま学習院初等科に入学されました。
学習院は孝明天皇の叡慮によって公家のための学舎として創設された学校です。戦前までは華族や皇族といった身分の高い者のみが入学できる学校でした。
現在では入試と面接によって入学の選考が行われています。皇族の多くの方が入学される学校として非常に有名です。
学習院女子中等科
正仁親王妃華子さまは、初等科卒業後そのまま女子中等科に進学されました。
学習院女子中等科は1885年に創立された華族や皇族のための教育機関であり、様々な部活や同好会などがあることで知られています。
10万冊ほどの図書館も完備しており、華子さまもそこで読書をされていたかもしれません。
学習院女子高等科
学習院女子高等科は、学習院女子中等科からそのままエスカレーター式で進学する学校です。完全な中高一貫校のため、高等学校では生徒を募集していません。
学習院女子短期大学
学習院女子短期大学とは、学習院女子大学へと転換するために2001年に廃止された学校です。
正仁親王妃華子さまは英語を専攻されていました。本大学の中でも特に授業が厳しいといわれている学科であったそうです。
華子さまは英語の絵本を日本語に翻訳して出版された経験があり、学習院女子短期大学での学びを活かしておられるのかもしれません。
正仁親王との出会いは?
Embed from Getty Images正仁親王妃華子さまと正仁親王の出会いは、1964年に遡ります。
昭和天皇の次男であり、現上皇の弟にあたる正仁親王は、1961年の正仁親王が25歳の頃から妃探しが行われておりました。
正仁親王の母君にあたる香淳皇后の強い要望により、民間出身者から妃候補を探す予定でしたが、条件に合う方がおらず大変な難航を極めていたといいます。
民間出身者であることにこだわっていたのは、兄君である現上皇の妃である美智子さまが民間出身者であったからです。
ご夫婦兄弟円満のために良いのではないかというお考えがあったといわれています。
しかし民間出身者からは結局見つからず、そこで強い推薦がなされたのが旧華族の華子さまです。
1964年2月に見合いの場が設けられ、すぐに満場一致で婚約が内定されました。
しかし、香淳皇后は良い顔をされなかったといいます。なぜなら、香淳皇后のご実家である久邇宮家と華子さまのご実家の津軽家は敵同士であったからです。
久邇宮家にとっては、華子さまは仇敵筋の娘でした。それでも、華子さまの明るくて気さくなお人柄によって香淳皇后のしこりもほぐれたといいます。
結果的に9月には結婚の儀が行われ、華子さま24歳・正仁親王28歳でご結婚されました。
華子さまは「宮様は私が守ります」というお言葉で嫁がれ、その言葉通り正仁親王が気持ちよくお仕事ができるよう献身的に支える様子が好感を呼んでいます。
当時は毎朝、正仁親王のためにお弁当を作られていたこともあり、「庶民派プリンセス」として親しまれていました。
お二人の間には、子女はいらっしゃいません。真相は定かではありませんが、幼少期に正仁親王が病弱であったことが影響しているといいます。
しかし、お二人には2匹の愛犬という大切な家族がいます。小さい頃から犬に囲まれて育ってきたという華子さまの境遇を踏まえての選択かもしれません。
そのようなお二人も2014年には金婚式を迎えられ、もうすぐ結婚60周年になります。これからもお二人が健康的に過ごされることを祈るばかりです。
正仁親王妃華子さまの若い頃は美人だった?
Embed from Getty Images正仁親王妃華子さまは、若い頃は非常に可憐で美人でした。写真をご覧いただけるとわかるように、育ちの良さや気品溢れるお姿が魅力です。
その反面、お人柄は大変気さくでいらっしゃいます。
ご婚約の際には、前述のように正仁親王の母君である香淳皇后と険悪になる可能性が示唆されていましたが、華子さまのお人柄のおかげでお互いに気心の知れた仲となったようです。
現在の華子さまは、歳を召して大変高貴で凛としたお姿になられました。皇室ファンの方からはファッションセンスが素晴らしいことで度々注目を集めています。
日本動物福祉協会の名誉総裁も務める
記事前半でお伝えした通り、正仁親王妃華子さまは大変な愛犬家として有名です。公務として日本動物福祉協会の名誉総裁も務めていらっしゃいます。
動物が主役の童話や絵本を翻訳する活動もしており、その印税は全て日本動物福祉協会に寄付されているそうです。
皇室についての情報を知りたいなら
今回は、正仁親王妃華子さまについて詳しくご紹介しました。
華子さまのお印である「石楠花」のように、「正仁親王をお守りする」という芯はもうすぐ結婚60周年を迎える現在もブレずに変わらないことでしょう。
お年を召すほどに増していく高貴さや洗練されたファッションセンスには、これからも目が離せませんね。
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