イギリスのエリザベス女王をご存じでしょうか?エリザベス女王は1952年の即位以来、イギリスの歴史上で最も長く在位した君主として知られています。
「母親」との意識が強いエリザベス女王は、家族想いとの評判もあります。2022年に亡くなるまで国の象徴的存在としてさまざまな公務を務めあげました。
そのようなエリザベス女王ですが、実は大のファッション好きです。特に彼女が公務の際に身につける帽子は毎回多くの注目を集めました。
今回はエリザベス女王の帽子にフォーカスして解説していきます。エリザベス女王のこだわりをはじめ、ファッションを支えた日本人デザイナーも紹介します。
ぜひ最後まで読んでいただき、エリザベス女王のことをより深く知るきっかけになれば幸いです。
エリザベス女王の帽子をデザインした日本人の原田美沙とはだれ?
冒頭でも触れましたが、エリザベス女王のファッションを支えた日本人デザイナーがいます。それはデザイナーの原田美沙です。
彼女は1968年生まれの帽子デザイナーです。ロンドンの王立芸術学院を卒業し、英国王室御用達のブランドでの勤務を経て1998年に独立しました。
設立した「ミサハラダロンドン」で挑んだデビューコレクションは、パリのプルミエールクラスで発表されます。
2003年には、後にブランドの要となるLUXラインを立ち上げます。また、2005年には初のメンズコレクションまで発表しました。
彼女の帽子はセレブリティやファッション業界で注目されており、数々のハリウッドスターやミュージシャンが着用する帽子を手がけています。
なお、ブランド名は2023年春夏コレクションより「ミサハラダ」に改名されています。
エリザベス女王と原田美沙の繋がりはいつから?
Embed from Getty Imagesファッション業界では名高い原田美沙ですが、エリザベス女王との繋がりはいつからなのでしょうか?
ここでは原田美沙がエリザベス女王の帽子をデザインすることになったきっかけや、その後の展開について解説していきます。
エリザベス女王在位50周年記念式典パレードの帽子をデザイン
Embed from Getty Images原田美沙がエリザベス女王の帽子デザインを手がけるようになったのは、2000年代に入ってからです。
きっかけは、2002年に開催されたエリザベス女王の即位50周年記念式典パレードである「ゴールデン・ジュビリー」でした。
エリザベス女王が着用する帽子のデザイン担当に原田美沙が抜擢されたのです。日本人デザイナーとしては快挙であり、当時大きな話題を呼びました。
当時エリザベス女王が着用した帽子は左右非対称かつ優雅なデザインで、世界中の人々の注目を集めました。
これまでに女王のために作った帽子の数は100以上
ゴールデン・ジュビリーがきっかけとなり、その後エリザベス女王の公式行事で着用する帽子を何度も手がけるようになりました。
これまで女王のために製作した帽子の数はなんと、100以上にものぼるともいわれています。
日本人として多くの快挙を成し遂げた原田美沙はテレビ番組「情熱大陸」や「トップランナー」にも出演しています。
また、2015年には日本初の個展「HATS OFF!」を開催しました。まさに原田美沙の数々の壮挙には「脱帽です」といわざるを得ないでしょう。
エリザベス女王が気に入っていた帽子の形
Embed from Getty Imagesエリザベス女王が好んで着用した帽子はトップが高めの帽子でした。また、帽子の装飾としてはフリルやリボンなどがついているものも多く見受けられます。
特に帽子の高さについては、エリザベス女王が非常に小柄な体型のため、どこから見ても「エリザベス女王だ」とわかるようにとの意識もあったようです。
そのような特徴あるエリザベス女王の帽子ですが、そもそもなぜエリザベス女王は帽子を着用するのでしょうか?次のセクションで詳しく解説していきます。
エリザベス女王がいつも帽子を被っていた理由とは
Embed from Getty Images実は、エリザベス女王が公式行事などにおいて帽子を被っていた理由は、根本的にはイギリスの王族としての「伝統」との要素が大きいです。
王室の女性が公式行事に出席する際には、必ず帽子の着用が求められます。これは1950年代まで女性が髪を見せることが敬遠される風習があったことに由来します。
現在では公式行事におけるファッションの一環です。なお、帽子とは少し異なりますが、「ファシネーター」も上流階級におけるファッションとして人気です。
イギリス王室のマナー
イギリス王室には厳格なマナーが存在します。先ほども少し触れましたが、特に女性の帽子に関するマナーはイギリス王室に特徴的です。
ここでは、イギリス王室のロイヤルファミリーの女性が公式行事で帽子を被る理由・脱ぐタイミングについて詳しく解説していきます。
帽子を被る理由
Embed from Getty Images先ほども触れたように、イギリス王室では特別な場所や行事では必ず帽子を被ることが求められます。
その理由は上記で触れた「伝統」もそうなのですが、最も重要な点は「マナーとされている」ことです。王室では帽子を被ることが礼儀とされています。
なお、王子の場合は子どものうちは長ズボンはNGとされています。理由は中産階級の庶人の子どものイメージがあるからだそうです。
帽子を脱ぐタイミング
Embed from Getty Images帽子を脱ぐタイミングについて、イギリスにおいては男女関係なく一般的な「脱ぐ」タイミングがあります。
例えば、室内に入る際には、男性も女性も帽子を脱ぐことが求められます。また、人と会う際に会釈するタイミングなどです。
特に上流階級の女性に特有なのが、「18時以降は脱ぐべきである」とのルールです。その代わりに既婚女性であればティアラを身につけるそうです。
エリザベス女王のファッションのこだわり
Embed from Getty Imagesエリザベス女王の帽子へのこだわりについてはすでに解説しました。ただし、エリザベス女王は帽子だけでなくファッション全般にこだわっています。
ここではエリザベス女王のファッションに対するこだわりについて解説していきます。
鮮やかな色を好む
Embed from Getty Images数々の公式行事で注目される所以といえますが、エリザベス女王は非常に鮮やかな色のファッションを好みます。
公式行事に出席する際には、様々な色のドレスやスーツを着用しています。これは女王としての気品や鮮やかさを表現するためだといわれています。
実はエリザベス女王は、どちらかというと庶民的な生活・格好を好むそうです。しかし公式の場ではあえて鮮やかさや相手を思いやった色を意識しているのです。
そのような配慮からも女王としての気品とプライドを感じさせるのがエリザベス女王の魅力といえます。
帽子と洋服は同じ色
Embed from Getty Imagesエリザベス女王のこだわりは、帽子と洋服の「コーディネート」にも及びます。その特徴は、「帽子と洋服の色を合わせる」ことです。
色を合わせるために洋服を染めたり、帽子の装飾を合わせたりという徹底ぶりだったそうです。
このこだわりはエリザベス女王の在位期間中で確立されてきたスタイルといわれており、エリザベス女王のファッションにおいて非常に重要なポイントの一つです。
そのほか、手袋やストッキングなど細部に至るまで一つのファッションとして組み合わせを熟慮し抜いていたとされています。
エリザベス女王の色へのこだわり
上記でエリザベス女王のファッションに対するこだわりを解説しましたが、実は「色」に関しては特別にメッセージ性を伴うこだわりがあるとされています。
エリザベス女王は、訪問先の文化・状況に合わせて衣装や色を選ぶことでも知られています。
ここではエリザベス女王が実際に参加された公式行事・経験された出来事などを通して、エリザベス女王の「色」に対するこだわりを解説します。
1998年の日本訪問時は赤を基調
Embed from Getty Imagesエリザベス女王は1998年に来日した際、赤を基調とした衣装を着用しました。まさしく、日本の国旗である「日の丸」にちなんだ赤をイメージしています。
この訪日では、女王陛下は日本の天皇陛下や皇后陛下との会見や懇談、国会演説、慰霊祭など多くの公式行事に参加しています。
訪日中に着用した衣装は、その後日本のテレビや雑誌でも多く紹介され、日本のファッション界にも影響を与えたと言われています。
多くの日本人女性がエリザベス女王のファッションに注目しました。
2012年のロンドンオリンピックではピンク
Embed from Getty Images2012年にはエリザベス女王がロンドンオリンピックの開会式に出席された際に、ピンクを基調とした衣装を着用しました。
この時に着用したピンクの衣装は「どの国旗にも使われていない色」として着用したそうです。このことは、女王陛下の笑顔とともに世界中で話題となりました。
なお、このオリンピックの開会式ではエリザベス女王が「007」シリーズの映画に登場するジェームズ・ボンドと共演する演出がありました。
エリザベス女王は、映画の登場人物としての自分自身になりきり、開会式会場内でパラシュート降下をする演出をこなしています。
新型コロナの流行時は緑
Embed from Getty Images2020年に世界中で広がった新型コロナウイルスの流行の際、エリザベス女王は緑を基調とした衣装を着用しました。
エリザベス女王は、新型コロナウイルスの感染拡大による深刻な状況を受け、国民に対して希望や勇気を与えるため、緑の衣装を選んだと言われています。
緑は、自然の再生や希望、成長を象徴する色とされており、女王陛下の衣装がそのようなメッセージ性を持っていたことが注目を集めました。
またエリザベス女王は、新型コロナウイルスによる影響を受けたイギリス国民に向けて心温まるメッセージを発信しています。
このように、エリザベス女王は自身のファッションを通して多くのメッセージを
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この記事ではエリザベス女王の帽子を中心に、ファッションへのこだわりなどについて解説しました。
帽子のデザインを担当したのは原田美沙という日本人デザイナーで、これまで100以上の帽子を手がけています。
また、エリザベス女王が帽子を被る理由には王室のマナーの側面が大きく、公式行事においてはマストのアイテムです。
そのようなマナーを踏まえつつ、エリザベス女王は自身の帽子を含めた全体のファッションに対して非常に細かくこだわっていました。
特に各公式行事において着用する衣装の「色」にはことのほか強いメッセージ性があるとされており、各種メディアから多くの注目を集めています。
今回はエリザベス女王について解説しましたが、一人の女性として、また、君主として自国や周りの人々を気遣う女王の気品を感じ取っていただけたでしょうか。
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