世界の王室をめぐる話題では、民間出身のプリンセスたちのシンデレラストーリーがよく取り上げられます。それも素敵ですが、貴族出身の高貴なプリンセスもまた魅力的です。
ここでご紹介するベルギー王妃マティルドは、伯爵令嬢という立場に生まれ、現国王フィリップとの恋愛を経て王妃となりました。
上品な物腰と気取らない優しさで国民に慕われる王妃のプロフィールについて解説します。
また国王夫妻の4人の子供たちは、兄弟仲が良いことで有名です。王妃のエピソードとともに、仲良しロイヤルキッズのプロフィールも併せてご紹介します。
ベルギー王妃マティルドってどんな人物?
Embed from Getty Images現ベルギー国王フィリップのパートナーであるマティルド王妃は、貴族の家系に生まれ、上品な立ち居振る舞いが自然に備わったまさに超一流の女性です。
王妃になる素養は十分すぎるほどといえるでしょう。それでいて気取らず誰にでも優しく、弱者の環境改善を目指す「マティルド基金」の設立など福祉にも熱心に取り組む姿は、国民の憧れの的です。
母国語のフランス語とベルギーの公用語であるオランダ語のほかに、英語とイタリア語を流暢に話す才女でもあります。またスキーや水泳などのスポーツもたしなみ、音楽にも造詣が深いという才能豊かな王妃です。
意外なことですが、実はマティルド王妃はベルギー初の国内出身の王妃です。
複数の国と国境を接するベルギーでは、国際結婚は珍しくありません。王室においても、王妃は近隣諸国から迎えられていました。
これまでに王室に迎えられた王妃の出身国は、ハンガリー・ドイツ・スウェーデン・スペイン・イタリアなど。その中で、マティルド王妃は7代目にして初めて誕生した自国出身の王妃になります。
この後、彼女の生い立ちと経歴について詳しく解説します。
マティルドの生い立ち・経歴は?
Embed from Getty Images上品で優雅な態度がごく自然に身についているマティルド王妃。落ち着いた物腰の秘密はどこにあるのでしょうか。王妃の華麗なプロフィールをご覧ください。
1973年に誕生
マティルド王妃は1973年1月20日に生まれました。後に結婚するフィリップ国王の7歳下になります。
出身地はベルギーの首都ブリュッセルの首都圏イクルです。父母ともに貴族という環境に生まれています。
当時の国王はフィリップ国王の2代前のボードゥアン1世です。非常に国民の人気が高い国王でしたが実子がなく、この後王位は弟のアルベール2世からその子のフィリップへと受け継がれることになります。
パトリック・デュデケム・ダコ伯爵の娘
マティルド王妃の父は、パトリック・デュデケム・ダコ伯爵です。先祖をたどると、フランデレン(現在のベルギーの中でもオランダに近い地域)の男爵家までさかのぼれます。
ベルギーはもともと複数の国家が統合してできた多言語国家です。以前から、オランダ語を母語とするフランデレン地方とフランス語を話すワロン地域との間で争いが絶えませんでした。
マティルド王妃の実家デュデケム・ダコ家は、フランデレンにルーツを持ちながら現在はワロン地域に居を構えています。それが結婚当時、マティルド王妃が大いに歓迎された理由の1つと考えられています。
両方の地域にまたがる経歴を持った女性が王妃になることは、両地域の間柄を変えるきっかけになると思われたのです。
そしてマティルド王妃はその存在感で、見事に国民の期待に応えることになりました。
祖母は大貴族の出身
すごいのは父方の血統だけではありません。
マティルド王妃の母のアンナ・マリア・コモロフスカはポーランドの名家の出身です。この家系はポーランドでは政治家の家系として知られ、激動するポーランドの政治の中で有能な首相や大統領を輩出してきた歴史があります。
さらにアンナ・マリアの母、つまりマティルド王妃の祖母ゾフィア・サビェハはポーランドの大貴族(マグナート)の出身です。
大貴族とは、とくに位の高いいわば「貴族の中の貴族」を指す言葉です。マティルド王妃は、ヨーロッパでも指折りの高貴な家系の血をひいているのです。
ルーヴェン・カトリック大学で学ぶ
マティルド王妃の経歴を語る上で、福祉関連の話題は外せません。
王妃は基礎教育を受けたのち、1994年にはマリー・ハップス自由語学学校で言語発声法について学びました。
その後ルーヴェン・カトリック大学に入学、大学では心理学を専攻し修士課程を修了しています。言語聴覚士の資格も取得、その資格を生かして働いていた経験もあります。
マティルド王妃がその地位と出自にもかかわらず気軽に国民と交流するプリンセスとなったのは、こういった福祉関係の仕事も影響していたのかもしれません。
マティルドとフィリップ国王の出会いは?
Embed from Getty Imagesマティルド王妃とフィリップ国王は、ともにスポーツがお好きだそうです。2人の出会いはテニスがきっかけでした。
王子と伯爵令嬢という立場に加え、スポーツを通して知り合ったという爽やかな2人は、まるでドラマの登場人物のようです。エレガントなロイヤルカップルの誕生を、国民も大いに祝福しました。
その後2013年にフィリップ国王が前国王アルベール2世から王座を引き継ぎ、即位するとともに、マティルド王妃の称号も皇太子妃から王妃へと変わりました。
実はフィリップ国王は若い頃、国民にまったく人気がなかったそうです。
父である前国王アルベール2世が生前の譲位に踏み切った際も、王子の人気があまりにも低いので周囲がフォローできるよう早めに王位を譲ったのではないか、と囁かれました。
頑固で暗いイメージだったフィリップ国王が変わったのは、マティルド王妃と幸せな家庭を築いてからです。
王妃に向ける愛情あふれる表情ばかりか、子供たちとはしゃぐお茶目な姿まで見せるようになったフィリップ国王にベルギーの国民感情も一変。愛される王室へと生まれ変わったのです。
王室のイメージアップという点で、マティルド王妃の功績は決して小さくありません。
マティルドの子供は?
Embed from Getty Imagesベルギーは小さな国といえます。国土面積は日本の12分の1、国民人口はおおむね1,000万人で、これは東京都の人口(約1,400万人)よりも少ない数字です。
小さな国ベルギーでは、国民と王室との間柄が非常に親密です。まるで「親戚の家族」のような感覚で王室を見守る王室ウォッチャーも少なくありません。
彼らの関心の的は、王室一家の子供たちです。
ベルギー王室一家の仲良しぶりは国民にとってもおなじみです。スキーやビーチリゾートなど一家でバカンスを楽しむ写真が折に触れて公開され、国民をほっこり和ませています。
ベルギー国民を笑顔にさせる、仲良し一家の子供たちをご紹介しましょう。
エリザベート王女
Embed from Getty Imagesエリザベート王女はフィリップ国王とマティルド妃の長女です。長子の彼女はベルギー国民からの関心も高く、敬愛を一身に受ける存在です。
プライベートでは、弟妹を気遣う優しいお姉さんにほかなりません。毎年公開されるファミリーフォトで、兄弟仲の良いところを披露しています。
エリザベート王女はイギリスで高等教育を受けた後ベルギーに帰国しました。実は一時期ベルギー王立軍学校で軍事を学んでいたという、可憐な容姿からは想像もつかない経歴の持ち主でもあります。
ガブリエル王子
Embed from Getty Imagesエリザベート王女の次に生まれたのが、長男ガブリエル王子です。
王子は2003年生まれで、姉のエリザベート王女とは2つ違いの弟です。姉と同じく国内で英語教育を受けたのちイギリスの学校に留学しました。
両親譲りの高貴な雰囲気を漂わせ、その若さからは意外なほど落ち着いた佇まいを見せる王子は、国民にも深く愛されています。
エマニュエル王子
Embed from Getty Images次男のエマニュエル王子は、2005年に誕生しています。
幼い頃のファミリーフォトでは両親や姉に寄り添い、少しシャイな雰囲気を醸し出していました。しかし、現在は着々とイケメンに成長中です。
父君に似て少し目尻の下がった大きな目は、キュートと評判です。いまや身長も父君を超えてしまい、シャイな少年から魅力的な男性に変わりつつある王子に国民も熱い視線を注いでいます。
エレオノール王女
Embed from Getty Images国民のアイドルともいうべき愛くるしいプリンセス、エレオノール王女は2008年生まれで一家の末っ子になります。
色白の肌とやわらかいプラチナブロンドの髪は、フランドル絵画に描かれる天使のようです。王室のファミリーフォトの中でも、両親や姉に抱っこされた赤ちゃん時代の写真は大人気です。
家族と国民に見守られて成長してきた彼女も、今では立派なレディになりました。周囲の期待に応えて素直に成長したエレオノール王女を、国民も愛してやみません。
音楽好きの一家の中でもとりわけ才能豊かで、得意な楽器はバイオリンだそうです。
次期君主とされる娘エリザベート王女が美しいと話題
Embed from Getty Imagesベルギーは代々男性の国王を戴いていました。しかし1910年に憲法が改正され、王権は長子相続制になりました。
長子相続制とは、男女にかかわらず最初に生まれた子供が王位を継ぐという制度です。この法改正により、現在の王室では最年長であるエリザベート王女が王位継承権のトップに立っています。
エリザベート王女が順当に王位を相続した場合、ベルギー史上初の女王が誕生することになります。
エリザベート王女は才色兼備と評判が高いプリンセスです。両親から受け継いだ高貴な美貌と芯の強さで、優れた女王になるだろうと国民の間では早くも期待が高まっています。
若い頃「(真面目過ぎて)ヨーロッパいち退屈な王族」とまでいわれた父の影響か、何事にも真面目なのがエリザベート王女の特徴です。公務にも前向きに励んでいます。
成人した年には、お祝いに集まった来賓を前に臆することなく堂々とスピーチを披露しました。国を支える決意をきっぱりと語るエリザベート王女に、マティルド王妃が客席でそっと涙を拭う姿も見られました。
このようにエリザベート王女は若いながらも次期国王としての自覚を高め、国民の期待を集めています。
彼女の成人を記念して発行された記念切手には、父君が撮影したエリザベート王女のポートレートが使用されています。緑豊かな草原をバックに微笑む、純白のドレス姿の王女を写した切手は目を瞠るほどの美しさと大評判でした。
才色兼備の次期女王への、国民からの熱い期待が窺えるエピソードです。
ベルギー王室と両陛下との関係は?
ベルギーは、伝統的に日本と親しい国です。1866年から公式な外交関係が始まり、以来緊密な信頼関係を築いてきました。
そして現在もベルギー王室と天皇・皇后両陛下とは、冠婚葬祭やイベントを通してたびたび交流され、親交を深めておられます。
両国、そして両陛下との交流の軌跡を、代表的な例を挙げてご紹介しましょう。
皇太子時代に結婚式に参列
Embed from Getty Images1999年、ブリュッセルのラーケン王宮にてマティルド王妃とフィリップ国王の結婚式が行われました。
ブリュッセルで行われた式には、天皇皇后両陛下もおそろいで参列されています。当時のお2人は皇太子夫妻というお立場でした。
実は、フィリップ国王と天皇陛下は同い年です。天皇陛下のご成婚は1993年とフィリップ国王よりも早い時期でしたが、同年代のロイヤルカップルの姿は、お2人にはご自身の姿のように見えたかもしれません。
その後も両国は良好な関係を保ち、国王夫妻は2002年のFIFAワールドカップや、2005年の愛・地球博など折に触れて来日を果たしています。
雅子さまとは同じ年頃の子供を持つ母親同士
エリザベート王女と愛子さまは同い年です。お2人は同じ2001年生まれになります。10月にエリザベート王女が、それから少し後の12月に愛子さまがお生まれになりました。
同じ立場の雅子さまとマティルド王妃が、お互いに親近感を持ちあったことは想像に難くありません。
エリザベート王女と愛子さまはともに国を象徴する方の第一子という立場です。王室と皇室、表現する言葉は違っても2人は同じように責任感が強く、ご自身の責務を真剣に受け止めていらっしゃいます。
その母であるマティルド王妃と雅子さまのご関係に興味は尽きません。
2019年に徳仁天皇の即位礼正殿の儀にも参列
令和が始まった2019年にもフィリップ国王とマティルド王妃は国賓として来日しています。天皇陛下の即位のための行事「即位礼正殿の儀」に参加するためです。
即位礼正殿の儀は国民の関心が集まる中、皇居にて10月22日の13時から行われ、史上初めてネットで生配信された儀式となりました。雅子さまの十二単姿や、高御座でおことばを読み上げる天皇陛下のお姿をご記憶の方も多いことでしょう。
この式典に参加したのはスペインのフェリペ国王とレティシア王妃をはじめヨーロッパの王室メンバー、それにタイなどアジア諸国の王族たちでした。
そうそうたる顔ぶれの来賓たちがドレスや民族衣装で装い、華やかな祝賀ムードを一層盛り上げました。報道で見る各国のセレブたちの正装姿に、皆夢中になったものです。
その華やかな式典の際にマティルド王妃が着用したのは、飾りのないシンプルで上品なドレスでした。
飾らないぶん魅力的に見せるのが難しいシンプルドレスを難なく着こなせるのは、マティルド王妃だからこそです。淡いピンクのカラーとボディラインにフィットしたエレガントなロング丈で、洗練された美しさを振りまきました。
王妃をエスコートするフィリップ国王はトラディショナルな短めの丈のベストに王家伝統の勲章をあしらい、こちらも高貴な魅力を発揮していました。
フィリップ国王とマティルド王妃はその後の饗宴の儀にも夫妻で出席しています。この時の装いは打って変わって華やかなシャンパンゴールドのドレスで、こちらもまた華麗な魅力を放っていました。
王室の情報について知りたいなら
ベルギー国民に愛されるマティルド王妃とその家族の物語、いかがでしたでしょうか。
ベルギー王室の宝石とうたわれるマティルド王妃の高貴な美しさは、ベルギー国民のみならず全世界の憧れの的です。
それはまた、長子のエリザベート王女にもいえることです。
エリザベート王女は次期女王という生まれながらに背負った責任を正面から受け止め、堂々と女王への道を歩んでいます。その誇り高い姿は、母のマティルド王妃と同じく国民の愛を集めています。
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