皇室の装束黄櫨染と十二単の格式と魅力 〜即位礼正殿の儀〜

ライターPOINT DE VUE JAPON 編集部
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天皇陛下の御即位を披露するための「即位の礼」が、国の儀式として行われました。儀式には秋篠宮ご夫妻をはじめ、11人の皇族方が参列されたほか、外国の元首や王族、それに内閣総理大臣など三権の長や各界の代表など、およそ2000人が参列されました。

即位礼正殿の儀
日本皇室儀式の中でも、世界の戴冠式、即位式に当たる最も重要な式典が即位礼正殿の儀であります。古来、大内裏内の大極、大内裏が廃絶された以降、京都御所内の紫宸殿で執り行われていました。東京遷都の後にも明治22年公布の旧皇室典範で、〈即位の礼〉と、(大嘗祭)は、京都で行うとした規定に従い、大正天皇、昭和天皇の即位礼は京都行幸の上(即位礼紫宸殿の儀)として行われています。
皇室典範改正では、第24条には、即位礼の斎行場所は、特段の明示がないので、平成2年11 月12 日の125代天皇、明仁天皇の即位礼は、東京で執り行われ、〈即位礼正殿の儀式〉と改めた国事行為の一つであります。
天皇陛下は、皇居•宮殿の「松の間」で執り行われます。
儀式には、秋篠宮皇嗣夫妻殿下を始め、11 人の皇族方々が、ご参列なされます。

Embed from Getty Images

写真にありますように、令和天皇、皇后両殿下が昇る高御座と、御帳台は、京都御所紫宸殿を一旦解体し、東京に運ばれ、再び松の間に設営されます。前のページの写真の松の間の中央が、高御座で、正殿に向かって右に御帳台になります。

中庭に面する正殿中央には、京都御所紫宸殿の「南階18段」を模した階段が設営されました。中庭には、幡旗が立てられ、文官武官の装束を身に付けた、総理府宮内庁職員が「威儀物奉侍者」として勤めます。
当日 〈即位礼正殿の儀〉は、正殿・松の間で陛下は、天皇のみが着用される「黄櫨染御袍」を着衣し、
「高御座(たかみぐら)」で、皇后様は、十二単のお姿で「御帳台」に立たれました。

世界の戴冠式や即位礼も、豪華絢爛な佇まいの伝統的に教会で執り行われて印象深いものですが、日本の即位礼式典には、日本独特の歴史的な、伝統に沿って執り行われて、世界からの王族要人も、興味深くご覧になっておられました。天皇の王位の証としての、「三種の神器」の内、「剣」「勾玉」を、公には、公開されることのない伝統的な日本皇室のミステリアスな神器だと、アメリカのテレピは、些か興奮気味に紹介していました。

皇室の装束

Embed from Getty Images

日本では、伝統的な儀式の式典では、即位礼では、陛下が着衣されました装束、黄櫨御抱は、平安時代に嵯峨天皇が天子の御服と定めて以来、天皇のみが着衣できる色として、今日迄伝えられてきました。また天皇が被られる「立纓(りゅうえい)の御冠」も、天皇を象徴するものと伝えられています。余談になりますが、香櫨染めは、ハゼの木(ウルシ科),スオウ(マメ科)の植物を使い染められる色で、伝統的な自然由来の色讃であります。
御袍とは、余り聞きつけない名前ですが、この儀式の束帯装東を言います。この色が貨直になった経緯は,諸説がありますが、この色が、太陽が、一番高い位置に昇った時の色調とされるからと伝わったり、当時中国では、黄色が最も尊い色とされ、皇帝以外には使わない色であったからとも言われています。この色は、絶対禁色とされ、この色を出す職人は限られ、しかも同じ色を出すのは、不可能とまで言われています。日本古来から伝えられるミステリアスな伝説であります。

十二単の魅力

Embed from Getty Images

次に、儀式には欠かせない、女性の十二単、日本の伝就的な女性の古式装束であります。

平安絵巻を彷彿とさせる、絢爛華麗な装衷、女性皇族はこの「十二単」の色鮮やかな、五衣唐衣裳の装束を身につけます。式典の十二単は代々皇后様の好みや意向を入れて作られますので、特別に注目が集まります。
令和の即位式典では、雅子様の表着には、雅子様のパラ科の花。ハマナスがデザインされました、その上に羽織る白い唐衣は、文様は、「向かい鶴」で、皇后様にしか使えないものです。
雅子皇后の向かい鶴は、清楚な中にも躍動感を感じさせてくれるデザインでした。雅子皇后様の向かい鶴は、片方の羽根と鶴の脚が大きく表現されて、両脚がデザイン意匠にとり入れられていて、配色にも現代的な特徴が表現され、今迄とは違った時代感覚の冴えたものでした。表着は紫、重ねる唐衣には、若草色をあしらい、若々しさを表現されている印象が伝わります。

十二単と言いますと、12枚重ねて着ているものと思われがちですが、実際は9枚の重ね着で、それでも結構重く、9枚で16kgはあると言われています。
雅子様は、平成5年のご成婚の時にも十二単をお召しになられていますが、皇后になられてからは、御身分に合う色調や模様デザインのものに新調なさいました。
Embed from Getty Images

秋篠宮の眞子様と佳子様は、十二単は初体験で、その初々しさが評判になりました。
女性皇族の十二単のご着用は、即位儀礼と結婚の際と決まっていますので、最後の皇族の1 人としての眞子様にとっては、感慨深いものがあったことでしょう。お二人の十二単の着こなしには、眞子様にとっては何か緊張感が感じられ、独身最後の儀式への参列であり、佳子さまは姉眞子内親王妃としての眞子さんとの十二単での参列。それぞれに生涯の思い出となる貴重な時間であったはずであります。

(Visited 192 times, 1 visits today)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP