天皇陛下と雅子さまの即位から4年となる今日、今も多くの人の心に残る「即位の礼」を振り返ります。今回は「即位礼正殿の儀」に用いられる「高御座(たかみくら)」と「御帳台(みちょうだい)」についてご紹介します。
Embed from Getty Images「高御座 」は奈良時代から天皇の即位に関する重要な儀式などで用いられてきたとされています。今回の「即位礼正殿の儀」で、天皇陛下は台座の上にのぼられ即位を宣言するおことばを述べられました。現在の「高御座」は、皇后さまがのぼられる「御帳台」とともに大正天皇の即位にあわせて大正2年につくられ、上皇様までの3代の天皇の即位に伴う儀式で使われてきました。
Embed from Getty Images「高御座」(左)の高さは6メートル50センチ近くあり、縦横それぞれ6メートルほどの「浜床」と呼ばれる四角形の台座の上に、八角形の天蓋が設けられています。「浜床」の側面には、いずれも想像上の動物である「鳳凰」や「麒麟」が描かれています。天蓋の一番上には金色の大きな鳳凰が載っているほか八角形の頂点の部分それぞれにも小さな鳳凰が取り付けられています。さらに大小28の鏡なども飾りつけられています。
「御帳台」(右)は、「高御座」とほぼ同じつくりですが、やや小ぶりで高さは5メートル50センチほど、「浜床」の大きさは縦横それぞれ5メートルほどとなっています。「高御座」と「御帳台」の台座にはそれぞれ「御椅子(ごいし)」という椅子が置かれます。
「高御座」には歴代天皇に伝わる三種の神器のうちの、剣と曲玉などをを置く「案(あん)」という台も置かれます。天蓋からは、表が深い紫色、裏が緋色の絹織物のとばりがかけられていて、侍従と女官がこのとばり開けると両陛下が初めて参列者に姿を見せられるようになっています。
この「高御座」と「御帳台」は通常京都御所紫宸殿にあり、即位式を行うにあたり都度解体して運搬され、松の間に設営されます(松の間中央に高御座、正殿向かって右に御帳台)。宮内庁は、今回の儀式に向けて、この「高御座」と「御帳台」を平成30(2018)年9月に皇居へ運び、3月末までに漆の塗り直しや装飾品の修理などの修繕を終えていました。
Embed from Getty Imagesまた、高御座と御帳台が置かれる松の間の前の廊下と中庭には高低差があり、中庭に面する正殿中央には、京都御所紫宸殿の「南階十八段」を模して階段(こちらも段数は18段)が設けられます。中庭には幡旗が立てられ、文官武官の装束を身につけた総理府、宮内庁職員が「威儀物捧持者」として奉仕します。今回は荒天のため中庭の装飾はせず職員の配置も屋内へと変更されました。