ヨーロッパの王室を一覧で紹介!世界最古の王室はどこ?ヨーロッパ王室の繋がりと併せて徹底解明します

ライターPOINT DE VUE JAPON編集部
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ヨーロッパ各国には、それぞれ王室が存在します。ヨーロッパの国はそれぞれ長い歴史を持っているため、王室も様々な伝統・ルーツが存在するでしょう。

今回は、ヨーロッパ各国の王室をまとめて紹介します。ヨーロッパを含めた世界各国の王室の中で、どこが世界最古であるかについても解説をします。

さらに、ヨーロッパ各国の王室がどのような繋がりを持ってきたのかについても解説するので、王室に関心のある方はぜひ参考にしてください。

世界に王室はどれくらいある?

王室といえば、イギリスを連想する方も多いのではないでしょうか。イギリス王室のロイヤルウェディングは世界中で注目される一大イベントで、まさに王室の象徴的な行事といえるかもしれません。

しかし、実際はイギリス以外にもたくさんの国に王室が存在します。実に26もの国に王室が存在しているとされています。

一言で王室が存在するといっても、国家内での王室の立ち位置・役割は様々です。王・女王が国の実権を掌握している国もあれば、日本の象徴天皇制のように王室が政治から分離している国もあります。

国家内における王室の存在は、その国の歴史・国民性・宗教面など様々な要因が影響して確立されてきたと考えられます。王室の特徴を知ることで、その国家の大部分を知ることにつながるでしょう。

ヨーロッパ王室一覧

王室を持つ国は意外に多いことがわかりましたが、その中でもヨーロッパに属する国で王室を持つ国は多く、世界的な知名度も高いです。

ヨーロッパのうち、王室を持つ主な国を以下に紹介します。

  • イギリス
  • ノルウェー
  • スウェーデン
  • デンマーク
  • オランダ
  • ベルギー
  • スペイン

それぞれの伝統や特徴を持つ王室について理解することで、その国の歴史や文化を知る一助にできるでしょう。

イギリス

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イギリスの王室は、1066年に始まったと伝えられています。ノルマンディー公ウィリアムがノルマン王国を創設したことが起源です。

王室といえばイギリスを連想する方も多いように、世界的に有名な王室といえるでしょう。イギリス王室の結婚式は、世界中で生中継されるケースも多いです。

イギリスは、昔から王だけでなく女王が国を治めてきた歴史があります。最も有名な女王といえば16世紀のエリザベス1世を挙げる方も多いでしょう。

エリザベス1世は、絶対王政を行い国を動かす最大の権力者となっていました。しかし、1688年の名誉革命で絶対王政からいち早く近代的立憲君主制へと移行しました。

「君臨すれども統治せず」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

この近代的立憲君主制への移行によって、イギリス王室は王・女王を含め国家の象徴としての役割を担うようになりました。

現在、イギリス王室が関連している公務は、毎年3,000件に上るともいわれています。また、国内外の各種団体の長としての責務も担っています。

ノルウェー

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ノルウェーは、1905年にスウェーデンから独立を果たし、王国となりました。これに伴って、独立した王室が誕生したと考えられます。

ノルウェーの現在の国王は、ハーラル5世です。名門のグリュックスブルク家出身の国王で、1991年に即位しました。

ノルウェーは、立憲君主制の国家です。国王が存在するものの、政治的な権限は持っておらず、儀式・式典上の役割を担う立場になります。

ノルウェーの王室は基本的に世襲制がとられているため、次期国王はハーラル5世の息子であるホーコン・マグヌス皇太子となる見込みです。

スウェーデン

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スウェーデンでも、ノルウェーと同様立憲君主制が採用されています。このため、スウェーデン王室の国王には政治的な権限はなく、象徴的・儀礼的な職務のみを執り行います。

スウェーデンでは、女性の王位継承権が認められており、現国王であるカール16世グスタフの後任は第一子であるヴィクトリア女王が担う予定です。

現在のスウェーデン王室は、総勢16人の大家族です。

国家から公費を受け取って公務に当たっているのは国王とシルヴィア王妃、第1子のヴィクトリア王太子の一家だけですが、王室としては3家族が存在しています。

スウェーデンは、1980年に王位継承制度を改定し、男女問わず長子が王位を継ぐことになりました。

男女問わず長子優先の考え方は他の国でもありますが、スウェーデンは特に早くに取り入れたと考えられています。

デンマーク

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デンマークも、ノルウェーやスウェーデンと同様、北欧に位置する国家です。2009年から無条件で女性も王位につける制度が採用されています。

王室の歴史としては非常に長く、ヨーロッパの中で最も早く王室を持った国と考えられています。

現在の国王はマルグレーテ2世で、女王です。2022年9月8日にイギリスのエリザベス2世が亡くなったため、世界で唯一の女性国王となっています。

デンマークは、アメリカ大陸の北にあるグリーンランドも所領としています。このため、デンマーク国王は同時にグリーンランド国王です。

オランダ

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オランダの王室は、19世紀の初旬に始まったと考えられています。オランダでは立憲君主制が採用されているため、国王には政治的な権限は与えられていません。

しかし、オランダ国王には枢密院の院長という重要な役割があります。枢密院とは16世紀から継続している施設で、諮問機関としての役割を果たしてきました。

オランダでは、法律を議会に提出する前に、まずは枢密院に提出をして認可を得ないといけません。

国の根幹となる法律を定める手続きの1つを、国王が担っているといえるでしょう。

ベルギー

ベルギーといえば、NATOの本部やEC(欧州連合)の本部のあるブリュッセルが首都である国です。ヨーロッパの中でも重要な立ち位置にある国といえるでしょう。

ベルギーでも立憲君主制が採用されているものの、国民的立憲君主制という性質の異なる制度が適用されています。

国民的立憲君主制においては、国王は国民から選定された連邦議会とともに立法権を行使し、憲法などの法令に基づいて行政執行権を行使していきます。

ベルギーの王室の歴史は1830年から開始しており、日本の皇室との親交が深く、両国の皇太子が相手国を訪問した実績は非常に多いです。

スペイン

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スペインの王室の歴史は比較的古く、1479年から始まったと伝えられています。国王が大きな権力を持つ王政が行われてきましたが、1975年に王政復古が実現し、現在では立憲君主制の国家です。

軍人・政治家であったフランシスコ・フランコは長期間にわたって独裁政治を行ってきましたが、その後国王となったフアン・カルロス1世が体制を変え、自らを象徴君主と位置付けました。

かつては世界的な軍事国家として位置づけられていたスペインですが、現在は民主的な国家となっています。スペイン国王は、国家統一の象徴として位置づけられています。

ヨーロッパ王室で女王が治めている国は?

ヨーロッパの王室の中で、女王が治めている国といえば、イギリスとデンマークでした。

しかし、イギリスのエリザベス2世は2022年に亡くなって息子であるチャールズ3世が国王となったため、現在ではデンマークのマルグレーテ2世が唯一の女性国王です。

今後、ヨーロッパ各国において女王の誕生が立て続けに起こると考えられています。以下は、いずれも第一位の王位継承権を持つ王女です。

  • スウェーデン:ヴィクトリア王女
  • オランダ:カタリナ・アマリア王女
  • ベルギー:エリザベート王女
  • スペイン:レオノール王女

ヨーロッパでは、一般社会において男女平等参画が進んだことを背景にして、王室の相続においても性別を問わず長子継承を原則とする考え方が広がっています。

世界最古の王室は日本だった⁉

世界最古の王室といえば、実は日本であることをご存じでしょうか。世界の中で、日本の王室は圧倒的に長い歴史を持っていると考えられています。

日本の王室がいつから始まったのかは諸説ありますが、伝説上では、初代天皇の誕生は紀元前660年の神武天皇の即位だと考えられています。

また、日本の王室は史実を見る限り6世紀以降は一度も王朝が交代したことがないため、少なくとも1,500年以上継続していることは間違いありません。

現在の天皇は令和の今上天皇で、126代目になります。なお、日本の天皇家は、最古の王家としてギネス記録にも認定されています。

ヨーロッパ王室で歴史が古い国は?

世界で最も古い王室が日本であることを紹介しました。では、ヨーロッパ王室の中で歴史が古い国といえば、どこになるのでしょうか。

以下に、ヨーロッパ王室のうち歴史の長い国家を順に紹介します。

  • デンマーク
  • イギリス
  • スペイン

それぞれの国家における王室の成り立ちについて、みていきましょう。

デンマーク

デンマークは、ヨーロッパで最も王室の歴史が長い国家です。936年から958年の間王位についたゴーム王が初代と考えられていることから、およそ1,100年以上の歴史があります。

前述のように、現在のデンマーク王はマルグレーテ2世で、54代目になります。

北欧では、もともとデンマーク・スウェーデン・ノルウェーの連合国がありました。様々な出来事を経てこれらの国家が独立していくのが北欧の大まかな歴史です。

デンマーク王室は、あらゆる出来事を乗り越えて生き残った、伝統ある歴史を持ちます。

イギリス

ヨーロッパで2番目に歴史が古い王室を持つ国家は、イギリスです。

イギリス王室は、1066年にフランスから上陸したノルマンディー公ウィリアムが創設したノルマン王国が原型であると考えられています。

今や王室といえばイギリスを連想する方も多いほど、世界的に有名な王室といえるでしょう。ロイヤルウェディングの様子は、世界中で中継されるほど注目度が高いです。

スペイン

スペインは、ヨーロッパで3番目に古い歴史を持つ王室がある国家です。スペインは、8世紀に滅亡したイスラム王朝が滅亡した後、数多くの勢力が分裂している状態でした。

そんな中、勢力を拡大していったカスティーリャ王国とアラゴン王国の2カ国の王子と王女が結婚し、スペイン王国が誕生しました。

これは1497年の出来事であるため、スペイン王室の歴史はおよそ550年程度と考えられています。

ヨーロッパ王室はすべて繋がりがある?

ヨーロッパ各国に存在する王室ですが、実はすべてに繋がりがあると考えられています。各国の王室の系譜を確認すると、どこかで繋がっていることが確認されています。

長い目で見れば、ヨーロッパの王室はすべて親戚であるとする見解もあるほどです。例えば、イギリスのヴィクトリア女王の子孫は、イギリスだけでなくスペインやノルウェーの王室にも在籍しています。

エリザベス女王とノルウェー王室の繋がりとは

ヨーロッパ王室の繋がりという点で考えると、イギリスのエリザベス女王とノルウェー王室の関係は特に近いです。

エリザベス女王とノルウェーのハーラル国王は、親同士がいとこであるため、またいとこに当たります。国王同士が近い関係であるケースも、ヨーロッパでは珍しくありません。

ヨーロッパ王室の系譜には意外な繋がりがたくさんあるため、興味深く感じる方も多いのではないでしょうか。

ヨーロッパ王室以外も知りたいなら

今回は、ヨーロッパを中心に各国の王室について紹介をしてきました。ヨーロッパには王室を持つ国家が今もたくさん残っています。

世界最古の王室が日本にあることも含め、王室には他にも注目すべきことが数多くあります。

世界の王室についてもっと知りたい方は、ぜひ当サイトの他のページもご覧ください。

王室に関する数々のエピソードを、わかりやすく掲載しています。

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