世界の王妃 ウェディングアルバム ~イギリス・ダイアナ元妃編~

ライターPOINT DE VUE JAPON 編集部
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世界の王妃の愛と感動に溢れたウェディングセレモニー、その至福の表情やドレスの美しい佇まい、今回はイギリス・ダイアナ元妃のアルバムをお届けします。

1981年7月29日にロンドンのセントポール寺院で結婚式をあげたイギリス皇太子チャールズと、ダイアナ・スペンサー。チャールズ皇太子との結婚が発表された当時、ダイアナはまだ19歳(挙式時20歳)という、若く美しいプリンセスの誕生に世界が湧きました。
世界中で約7億5000万人が視聴したと推測される世紀のロイヤル・ウエディング。英国王室の偉大さを人々は賞賛したものです。そして、可憐な英国皇太子妃の誕生に歓声を上げました。その透明感と愛らしさに、誰もが一目でダイアナ妃のファンになりました。

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ダイアナが着用していたウェディングドレスは、エリザベス&デヴィッド・エマニュエルがデザイン。クリーム色のタフタ素材のドレスは、ダイアナ元妃にぴったりの若さと清楚さ、そして気品に満ち溢れたイメージとマッチしていました。

1981年7月29日、レディ・ダイアナ・スペンサーが皇太子夫妻の住まいであるクラレンスハウスから出て来た瞬間、待機していた報道関係者は一斉にある手紙の開封。数時間後に行われる未来のプリンセスのウェディングドレスのデザインとその詳細は、そこで初めて発表されました。
秘密裏に製作を進めたドレスは、最高級の英国シルク(イギリスのシルク農場で特別に織られたもの)に1万個の真珠がひとつひとつ手縫いであしらわれ、制作に100日をかけられました。

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トレーンの長さは、史上最高の7.6メートルに達しました。ヴェールはトレーンの長さを超え、約140メートルのチュールレースが使われていました。
レースはメアリー女王のものと、オークションで手に入れたアイルランドのキャリックマクロス産のもの、そして、英国王立刺繍学校からの寄付によるものです。小さな蹄鉄型のチャームが中に隠されていたことはあまり知られていません。ホワイトダイヤモンドをちりばめた18カラットのゴールドアクセサリーを、ドレスのラベル部分縫いつけていたと後にデザイナーが語っています。

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ティアラは、ダイアナ元妃、スペンサー家に代々伝わる「スペンサー・ティアラ」を身につけました。ティアラの中央に配されたジュエリーは、ダイアナ元妃の祖母であるシンシア・スペンサー(スペンサー伯爵夫人)が1919年にアルバート・スペンサー(第7代スペンサー伯爵)と結婚したときに、アルバートの大叔母であるレディ・セーラ・イザベラ・スペンサーからプレゼントされたもの。
「ガラード」は1937年にそのジュエリーを取り入れたティアラを製作。ダイアナ元妃以外にも、元妃の姉レディ・セーラやレディ・ジェーン、弟チャールズ・スペンサーと結婚したヴィクトリア・ロックウッドもこのティアラを結婚式に着用しています。

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デザイナーのエマニュエル夫妻は、ダイアナ妃のウェディングドレスに纏わる思い出を語っています。ドレスは馬車に入りきらないほど大きく、ウェディングドレス担当チームはダイアナ妃がセントポール大聖堂に向かうガラス張りの馬車に乗り込む際にドレスをたたむ練習し、何とか乗せることができたそうです。そして、着いた頃にははっきりとしわができていたと語ります。
また、準備の最中ダイアナ妃が香水(ウビガンの“ケルク・フルール”)をこぼしてしまいドレスに小さな染みができ、ダイアナ妃はただフロント部分をつまんで誰も気づかないことを願っていた、とダイアナ妃の伝記の中でメイクアップアーティストのバーバラ・デイリーが語っています。
結婚式までの7カ月間でどんどん体重が減り、ウェストも13センチほど細くなったダイアナ妃(後に彼女は自身が摂食障害と闘っていたことを告白)しています。デザイナーたちは合計5つのサイズの身頃を作り、最終的には彼女がドレスを身につけた状態で当日縫い上げられました。

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ダイアナ妃のシルクパンプスには542個のスパンコールと132個のパールがハート型に縫いつけられています。手描きの靴底のアーチ部分にはCとDの文字があり、靴を仕上げるのに6カ月をついやしました。180センチ近い身長のためヒールは低めで制作されました。
また、雨に備えウェディングドレスに合う傘も用意されていました。アンティークのシルクパラソルは2本、白とアイボリーどちらの色も用意。さらに、パールとスパンコールを手で縫いつけ、同じレースの縁取りがされていました。

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歴代のロイヤルの中で、最も盛大なロイヤル・ウェディングを身にまとったダイアナ元妃は、多くの女性の憧れの的となりました。常に変わらぬ暖かな人柄は、のちに「国民のプリンセス」「プリンセス・オブ・ウェールズ」と呼ばれ、世界中の人々から絶大なる愛を永遠に受け続けることでしょう。

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